転移はないが重粒子線治療はダメ?
転移の有無を調べるためCT検査と骨シンチグラフィーを受け、検査結果を聞く受診日がやってきました。
告知から3週間、治療法について調べてみて、概ね重粒子線治療を選択する方に傾いていました。
ただ、まだ分からないことも多く、今回疑問点を質問した上で治療法の選択にはもう少し時間が欲しいとお願いするつもりでした。
今回はさすがにカミさんも付いてきています。
検査の結果、転移は認められないということでした。
これで改めて手術と重粒子線治療のどちらかの選択になるのだと思っていたところ、放射線治療はIMRTになるという意外な答えが返ってきました。
理由を尋ねると、骨シンチの結果一部微小な転移が疑われる部分があるためということです。
重粒子線治療を受けられる要件は転移がないことだが、この要件がIMRTに比べ厳格なので、このまま放射線科に送るとはねられてしまうだろうという説明でした。
ほぼ重粒子線治療を選択するつもりだったとこでこの説明を聞いてまた頭が混乱してしきました。
どうすれば重粒子線を受けられるのか尋ねると、疑わしい肩のあたりを再度MRIで調べればはっきりするだろうということでした。
それならMRIの結果をみて判断したいと申し出て、2週間後にMRIを受けることにしました。
疑問点を質問する
前回は事前に何も調べていない中、告知を受けて気が動転していたため、今回は確認したい事項をまとめておき、医師に確認しました。
病期診断結果
検査の結果転移は認められないということでTNM分類の病期診断は
T2aN0M0
ということでした。
グリソンスコアは8だったので。「高リスクの限局がん」という診断でよいか確認すると、医師はこいつ色々知恵をつけてきたなとでも思ったのか、少しニヤッとしながらそのとおりという回答でした。
治療効果の出展
前回の受診で論文の記事のようなものを示しながら10年後の非再発率は手術で7割、重粒子線で6割という説明がありました。
今回お願いしてそのコピーをもらいました。
1ページだけのコピーで詳しい出典は不明です。
ネットで色々調べてみると、こちらの資料と同じ内容だということが分かりました。
放射線治療のリスクグループ別無再発生存率という表があり、重粒子線治療の10年率として64%という記載があります。
前回10年の非再発率が6割といっていた根拠は分かりました。
また、別の表で副作用発生率のデータもあって、重粒子線(炭素線で線量57.6Gy/16f)の場合、直腸の2度以上の反応が0.6%、下部尿路の2度以上の反応が3.7%となっており、X線照射に比べ低い値となっています。
でも手術のデータはないので、この資料で手術の成績との比較は分かりません。
勃起神経温存の可否
手術の場合、前立腺と一緒に勃起神経も切除してしまうため、ほぼ100%勃起がおこらなくなるということです。
症状によっては前立腺に沿って2本入っている勃起神経の片方又は両方を温存する手術もできるようなので、私の場合に適用できるか確認しましたが、きっぱりできないといわれてしまいました。
リンパ節郭清の要否
手術の際に前立腺近くのリンパ節も一緒に切除するリンパ節郭清は実施するということです。
合併症として発症することがあるリンパ浮腫ついて尋ねると起こっても治りますという答えでした。
このあたりで担当医師はややいら立っているような感じでした。
鼠径ヘルニアについて
鼠径ヘルニアについては家庭医学の前立腺がんの本などにも情報が少ないのですが、いわゆる脱腸が起こることがあるようです。
これについても聞いてみると、さらに声を荒げて今までにありませんという答えです。
わが病院の施術レベルを疑うのか!っていうことでしょうか。
でも、生検の時の新人君の例もあるし、そりゃあ心配ですよ。
治療法の検討はさらに続く
これまでの何回かの診察でX病院の担当医はあまり愛想良いとはいえず、詳しい説明もしてくれないタイプだということが分かりました。
まあ、手術の腕と愛想は関係ないかもしれませんし、毎日何人もの患者に同じような話をしているのでしょうから、機械的になってしまうのもしょうがないのかなあと思うようにしました。
結果がでるのはMRI撮影の1週間後なのでまた3週間が過ぎてしまうことになり、前立腺がんは進行が遅いとはいうものの、段々と焦りが出てきました。
とりあえず2か月後に入れていた手術の予約も一旦キャンセルしますといわれてしまいました。
ちょうど年末年始の休暇をはさんでいたので、さらに治療法について調べてみることになります。
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