けんぞうの前立腺がん重粒子線治療闘病記

50代会社員が高リスク限局前立腺がんの告知を受けてからの闘病記です

生検を受けるまで その4 生検準備

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生検について

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生検を受けることが決まり、病院から生検についての説明書を受領しました

 

概要は以下のとおりです。

 

生検の必要性

 

  • PSA高値の場合、前立腺肥大や炎症の他前立腺の腫瘍が疑われるが、前立腺腫瘍の診断を確定する唯一の方法は前立腺の細胞を採取して調べる生検である
  • 触診、超音波検査、MRI検査も診断に用いられるが、いずれも疑いの有無を判断するにとどまり、確定診断には生検が必要である
  • 生検を受けない場合は診断が確定できず、治療期間を逸する可能性がある

 

生検の方法

 

  • 肛門から超音波検査機を入れて前立腺の様子を調べる
  • 超音波画像を参考に会陰(睾丸と肛門のあいだ)から前立腺にむかって生検針を刺し、組織を採取する
  • 所要時間は30分程度

 

生検後の合併症

 

  • 血尿

  通常は2~3日で見た目では分からなくなる

  血尿が強い場合は入院が延長される場合がある

  血液の抗凝固剤が投与されている場合は、内服を1週間程度中止する必要がある

 

  • 発熱

  皮膚の細菌を針で押し込んでしまうことで前立腺炎を起こす可能性あり

  発熱の場合は入院期間を延長することもある

 

  • 排尿障害

  前立腺が腫れるため尿が出にくくなる

  完全に尿が出なくなった場合は、尿道カテーテルを入れて対処する

  ほとんどの場合は、経過観察で元の状態に戻る

 

生検後の注意事項

 

  • 検査後1週間は禁酒
  • 検査着1週間は自転車、バイクには乗らない
  • 2時間以上座ったままの姿勢は避ける

 

私の病院では会陰から針を刺す方法で行い、基本的に2泊の入院が必要で、術後の経過次第で伸びる可能性もあるということでした。

調べてみると生検針を会陰からではなく肛門(直腸)から刺す方法もあり、その方が痛みも少なく、麻酔なしでもできるということですが、どうなんでしょうか。

私は麻酔してやってもらいたい方でですね。

入院についても病院によって1泊の入院だったり、直腸から行う方法なら日帰りでできる病院もあるようです。

 

麻酔について

 全身麻酔のイラスト

生検を受ける1週間ほど前に麻酔科の診察を受け、麻酔についての説明をききました。

麻酔といえば全身麻酔か局所麻酔のどちらかしかないと思っていましたが、本当の全身麻酔というのは呼吸が止まり人工呼吸器を使うものなんですね。

今回使用するのは静脈麻酔というもので呼吸は止めずに痛みや意識をなくすものということでした

抜歯の局部麻酔程度しか経験がなく、不安いっぱいに「やっぱり麻酔が切れると痛いんですよねえ?」と弱々しく尋ねると、「生検ではそれほど強い痛みはないと思いますよ-」という軽いノリの答えに少し安心しました。

実際はかなりの痛みに苦しみましたが、それについてはまた後で書きます

 生検前MRI検査について

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また麻酔科の診察と同じ日にMRI検査を受けました。

検査受付での説明ではMRIの結果を複数医師が判断し、生検を予定どおり行うか確定するということでした。

なんだ、生検やらない可能性もあるのか...  

私の担当医は詳しい説明はほとんどしてくれないタイプで、MRI検査も何のためにするのか分からないままでした。

今になって日本泌尿器学会の「前立腺がん検診ガイドライン2018年版」で確認すると、

 

生検前MRIの目的として、

①CS前立腺癌を標的として検出率を上げる、

②生検が必要かどうかを選別する、

の2つが挙げられる。

 

となっています。

CS前立腺癌のCSとはclinically significant(臨床的に意義のある)という意味で、要は見つけて治療する意味のあるがんということだと理解しました。

MRIでどのあたりにCS前立腺がんがあるのかあたりを付けることで、生検針ががんに的中する精度を上げるということなんだと思います。

②はその裏返しといいますか、MRI検査の段階で治療を要するようながんはなさそうだということが判断できれば生検は見送るということでしょうか。

前立腺がんは進行の遅い癌で、初期の比較的良性のものであれば監視療法(いわゆる経過観察)でよいようです。

一方で生検は検査といえども麻酔をかけたり、針を刺したりそれなりのリスクを伴うので、不要な生検は避ける目的で生検の前にMRIをおこないということのようです

といった説明は何もないままMRIを受けて、その結果予定どおり生検実施のはこびとなりました

おそらくがんが疑われる部分が認められたということですね。

 

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