2021年4月 定期検診
3か月ごとの定期検診で連携クリニックを受診しました。
新型コロナ感染の第3波に伴い、年初に出された緊急事態宣言は3月初めに解除されましたが、感染者数はすぐにリバウンド始め、大阪では過去最多となりました。
ゴールデンウィーク前には3度目の緊急事態宣言が出されることになります。
排尿しにくさは3ヶ月前とあまり変わらずタムスロシン服用で改善はしますが3日程経つと戻ってしまいます。
今回も1ヶ月分を処方してもらいました。
尿検査は異状なしでした。
翌日のオンライン診療で血液検査の結果を聞きます。
PSAは今回も0.009未満で前回と同じです。
前回はALT(GPT)という肝機能の数値が少しだけ基準値を上回っていましたが、今回は基準値の範囲に入っていました。
ホルモン療法について
ホルモン治療開始から1年が経過した際の副作用の状況は前回の記事に書きました。
患者の会のメーリングリストには、副作用を嫌って早くホルモン治療を切り上げたいという方が大勢います。
ホルモン治療を併用する理由はどういうことなのでしょうか。
改めて日本泌尿器学会の前立腺癌診療ガイドライン2016年版を見てみると「根治的外照射においてホルモン治療は治療成績を改善するのか?」という項目で以下の説明があります。
ネオアジュバント療法(照射前補助療法)
・低リスク症例に対して有効性は少ないと考えられる
・中間リスク症例に対しては照射前に4~6か月間程度のホルモン療法が推奨される
・ネオアジュバント療法による前立腺体積の縮小は、リスク臓器への照射線量や照射体積を減ずることが可能
ホルモン療法を併用した方が照射単独療法に比べ生存率等が良くなるといえるデータがあるということのようです。
高リスク症例に対する長期予後の改善には3か月のホルモン療法では不十分であることが示唆されているとも書いてあります。
また一方で、6か月より長くしてもあまり効果には変化が見られないとも書いてあり、これらの結果から4~6か月という期間が推奨されているのではないかと思います。
私の場合、ネオアジュバント治療の期間は5か月弱でした。
アジュバント療法
照射後のアジュバント療法については、臨床試験の結果を紹介した後、以下のように結論付けられています。
「以上から、高リスク症例に対して70Gy程度までの照射に3年程度のアジュバントホルモン療法を併用することが長期予後を改善させることは明らかであるが、すでに実臨床で用いられている74Gy以上の高線量照射を併用した場合の最適な併用期間は今後の課題である。」
病院からもらった資料では重粒子線治療の総線量は51.6Gyとなっているので、私の場合も有効であることは確認されているケースなのかと思います。
私の場合、ネオアジュバント含めて治療期間は2年間なので、上記の診療ガイドラインの記載に比べれば短い方です。
どうも2年間は続けた方が良さそうですね。
病院の資料には、なぜホルモン治療を併用するのかという説明はありません。
以前の記事に書きましたが連携クリニックで質問した際の答えも、国際的なプロトコルで決まっているので、という説明でした。
今頃になって調べている私も私ですが、ホルモン治療併用の理由や有効性など病院からもう少し丁寧な説明が望まれると思います。
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